Amazon kindles up a little controvers

2010/01/16

Amazonの電子書籍リーダー”Kindle”がヒットであることは間違いない。それは電子書籍を空想や映画の領域から大衆の手元に届けた初のデバイスとして歴史に名を残すだろう。また低迷中の出版業界を救済するきっかけになるのではと願う者もいる。

しかし、現実はそんなに甘くはない。活字の印刷からピクセルへの移行の道はいばらで埋め尽くされている。

例えば、アリゾナ州にある身体障害者の擁護団体がアリゾナ大学に対して起こした裁判で受け入れられた和解案がある。Kindle の教育現場への導入は目の不自由な人でも簡単に利用できるバージョンが完成するまで見送るというもの。Kindleについている音声読み上げ機能が、目の 不自由なユーザーによって操作できるように設計されていないことが原因だ。現状のままのKindleを教育現場に導入することは、特定の学生にとって不利 な状況を作り上げる可能性がある。Associated Pressによると、米国司法省は他3つの大学とも同じ内容の合意をとっている。Amazonは今年の夏までには目の不自由なユーザーにとって使いやすいバージョンを提供する事を発表している。

問題はこれに留まらない。2009年秋にGeorge Orwell作の「1984年」や「動物農場」のデジタル版の発売がAmazonで開始された。が、「1984年」や「動物農場」は他国では既に公有知的財産になっているものの、Amazonは米国で販売する権利を保持していないことが発覚。既に購入してしまったユーザーに無断で、Amazonは対象の電子書籍を削除してしまった。誠意を問われたAmazonは、一 部のユーザーに紙の書籍を無料で提供するハメになった。これには多くのユーザーが怒りをあらわにし、皮肉にも「1984年」で描写されている「思想警察」 のように、情報取得の自由を制限しようとする悪の根源と比較された。またKindleから削除された電子書籍に保存していた小説に関する調査ノートを削除 されたとして、高校生がAmazonに対して訴訟を起こすまでに至った。

Kindleは活字の進化における重要な一歩であることは間違いない。だが、まだまだ道のりは長く、すべての読者の需要と権利に対応できるようになるまで戦いは続くであろう。