独自のiPadアプリを店舗展開するPUMA

小売におけるiPad活用の可能性については、デバイスの発売当初から話題にされてきました。インタラクティブなカタログなどをアプリとして展開する動きは珍しくありません。今回は、カスタマイゼーションのための独自iPadアプリを店舗で展開するPUMAについてお伝えします。

グローバル展開する“Creative Factory”

PUMAがリリースしたのは、“Creative Factory”というカスタマイゼーションのためのプラットフォーム。PUMAを愛してやまないファンとPUMAのコラボレーションを目的にしており、店舗内で活用されるために開発された独自アプリです。“we supply the materials and you supply the imagination”(素材は私たちが提供し、想像力は顧客が提供する)がコンセプト。ヨーロッパの15店舗を皮切りに、中東やアフリカなどグローバルに展開中。今年2011年には、米国やその他の国でも展開していく予定です。

カスタマイズスニーカーの流れ

対象店舗では、PUMAの“First Round”と“Basket”というクラシックなスニーカーのデザインをベースに靴をデザインすることができます。テーブルの上に並ぶさまざまな素材、それを見ながらiPadで自分だけのスニーカーをデザインしていく。デザインが完成すると、それがiPadから会計に送られ、そこからスニーカーが工場に発注されます。6週間もするとスニーカーが完成し、PUMAの店舗で実物を受け取る流れ。現在はスニーカーのカスタマイズのみですが、今後Tシャツやジャケットなどその他のアイテムにも対応していく予定だそうです。

“Creative Factory”の今後の可能性

店舗の大きなスペースをとって展開する“Creative Factory”。店舗にいる他のお客さんとその場ならではのソーシャルな体験を既に生み出していますが、今後はFacebookやその他のソーシャルメディアで自分のデザインを共有できるようにしていくそうです。さらには、ユーザがデザインしたスニーカーやバッグをギャラリーのような仮想店舗で見せていくことも考えています。各種デザインに投票することができて、十分な票が集まれば、実際にそれが製品化されることも。ユーザ同士が課題を出し合って、デザインコンペを開くようなことも検討中。現在は店舗用のアプリとして展開する“Creative Factory”ですが、今後ウェブでも使えるようにしていくそうです。

普及する店舗でのiPad活用

これまでも、特にアパレルショップの店舗などでは専用端末がディスプレイなどには使われてきました。しかし、iPadを活用することでコストを大幅に抑えることができるといいます。今回のプロジェクトは7桁台の金額を投資したという大規模なものですが、iPadはアップルと特別な取引をせずに独自に購入。ソーシャルショッピング、コラボレーション、ゲームといった要素を加えて今後も進化していくことが期待されます。小売の店舗におけるiPadやその他のタブレットデバイスの活用はますます増えていくことでしょう。

※このポストは株式会社ビルコムが運営するiPadStationの特集記事として執筆したものです。