とりあえず色んな会議に取り入れたい、成功するアイディアの見極め力が高まる6分エクササイズ

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ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代

ずっと前から気になっていたアダム グラントさんの「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代」という本をやっと読み始めました。日本語タイトルは、どうもピンとこないのが玉にきず…。

そもそも本を知ったきっかけは、2016年に参加したオラクルのHRカンファレンス。オラクルのHR関連製品を活用する人事担当者のための大型イベントで、数ある講演の中でもアダム グラントさんの講演がかなり面白くて印象に残っていたのでした。

まだ4分の1くらいしか読み進んでいないけれど、すぐに実践できて、かつ効果が期待できそうなtipsがあったので紹介しようかと。アイディアが沢山あるときに、その中からこれ!というものを選び抜く力を高めてくれるはず。

「セグウェイ」と「となりのサインフェルド」

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電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」は、スティーブ・ジョブスやジェフ・ベゾスといった実績のある起業家や投資家から散々賞賛されたにもかかわらず、全く持って期待外れだったプロダクトの一つ。

ジョブスに至っては、

パーソナルコンピューター以来、もっとも素晴らしいテクノロジー

と大絶賛で、セグウェイの10%を6,300万ドルで買うオファーをしたほど。

このように「これは絶対に来る!」と太鼓判を押されたものが検討はずれに終わったこともあれば、反対に「これは見込みなし」と否定されたものが超ヒットすることもある。

その例が、そのパイロット版がエンタメ業界からも視聴者からも超不評だったTVシリーズ「となりのサインフェルド」。内容が「ユダヤ人に寄りすぎている」「ニューヨークにどっぷり浸かりすぎ」といった理由で不評だったものの、結局、1990年代を代表する国民的コメディドラマになった。

発想するより大事な選び抜く力

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アイディアを発想することなら誰でもできる。いくつでも。問題は、星の数ほどあるアイディアの中から、よりポテンシャルが高いものを選び抜くこと。これができれば、どんな事業も順風満帆なわけだけど。

アイディアを構想した本人、そのアイディアの実現性を現実的に検討する組織の責任者、その受け手になる消費者、はたまた業界の専門家といった関係者。アダム グランドさんいわく、彼らはそれぞれの理由でアイディアをうまく選抜することができないのだとか。

まず、アイディアを構想した本人は、自らの案への自信が邪魔をして正確な判断ができない。過去に成功体験がある専門家も、その実績が過剰な自信となって自分の直感をやみくもに信じてしまうことがある。

いっぽうの責任者は、過去にうまく行った例にとらわれすぎてリスク回避に走ってしまいがち。新しいアイディアの可能性に賭けるより、それが失敗する可能性に怖気付いてしまう。

同業者のアイディア見極め力

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そんな中、アイディアのポテンシャルを他より正確に見極めることができるのが、同業のクリエイターなんだって。コメディアンなら同じコメディアン仲間、アーティストなら知人のアーティストに意見を求めるのが一番いいと。

とある調査では、責任者や視聴者などに比べて、同業者によるアイディアの見極め力は2倍に及ぶという結果が出たほど。同業者には、責任者のようにリスクを回避しようというマインドセットがないし、また案に対して直接的な利害関係になく適度な距離があるため、正直な意見を述べられる、と。

つまり、アイディアの可能性をより高い精度で検証するためには、それを判断する人たちが「クリエイターのように思考していること」が大切だということに。じゃあ、どうすればクリエータースイッチを入れることができるのかしらんということで、簡単なエクササイズをご紹介。

アイディアを検証する前の6分エクササイズ

アダム グランド著書「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代

アダム グラントさんがすすめる、クリエイターのマインドセットになれるという6分のエクササイズは、フォーカスグループでも社内の企画会議でも有効なはず。

方法は簡単で、アイディアを評価する前の6分間を使って、まずは自分も可能な限りのアイディアを考えてみること。たったこれだけで、アイディアを一方的に「評価する」マインドセットが、新しい発想を育み許容するマインドセットに切り替わるそう。

If we want to increase our odds of betting on the best original ideas, we have to generate our own ideas immediately before we screen others’ suggestions. (P.44)

最良の独特アイディアを見極める確率を高めるためには、他者にアイディアをスクリーニング(審査・評価)する前に、即座に自らもアイディアを考え出さなければいけない。

評価するのではなく発想するマインドセット

1,000人を対象にこの方法を検証した実験では、市場に新たに投入する製品が成功する可能性を予測してもらった。1,000人を2つのグループに分けて、アイディア検証の前にそれぞれ以下のエクササイズを実施したの。

  • グループ1:責任者になった気持ちで、新製品のポテンシャルを評価するための3つの評価軸を考える
  • グループ2:自らもこれからイケそうな製品アイディアを考え出す

 

このたった6分の過ごし方が、上手くいくアイディアを選抜する能力に大きな違いをもたらした。マネージャーのマインドセットで臨んだグループ1の選抜力は55%、自らもアイディアを構想したグループ2は、77%という結果に。

社会人になってから心がけていることに「代替えのない否定はしない」というのがある。人のアイディアに審判を下すのは簡単だけれど、アイディアを発想するという同じ立場に立つことで、より価値のある判断ができるのかもしれないね。

P.S. そうそう、「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代」の前書きを書いているのは、Facebook COOのシェリル・サンドバーグさん。今年4月には、2人の共著「Option B:
Facing Adversity, Building Resilience, and Finding Joy
」という本が出ました。日本語に訳されるのも時間の問題かな。


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