超人気コマ割り漫画「ディルバート」作者が語る”自己暗示”の力とキャリアアドバイス

マーケの成否を握る「カテゴリーの法則」-品質で勝負する競合戦略が効かない理由」という記事でも紹介したティモシー・フェリス(Tim Ferris)の新著「Tools of Titans」を読んでます。亀速で。なんせバイブル並みの分厚さなんだもの。

今日は、なんだか胡散臭いイメージがある「暗示」と、それが効果を発揮すると思われる理由について。ここでいう暗示は、いわゆる”他人にかけられる”暗示じゃなくて、自己暗示に近いもののことね。

気になる情報が全員集合するアレ

以前から、何か自分の中で気になりだした事や言葉があると、それに関連する情報が雪崩のように入ってくる現象に何かいい名前はないものかと思っていて。

何かをググって見つける情報のことじゃないよ。それはそもそも能動的に探してるわけだから。例えば、たまたまTwitterを見ていたらタイムラインに流れてくるとか、ずっと前に登録したポッドキャストを久々に開いたらまさに自分が気になってるテーマのエピソードがあったとか。そういうやつ。

で、こんなようなことについて、「Tools of Titans」に登場するスコット・アダムス(Scott Adams)さんが話していたので共有。彼は、アメリカの超人気コマ割り漫画「Dilbert(ディルバート)」の作者。

ディルバートという技術者が、職場のあるあるを皮肉るユーモアが人気。これまでに57ヶ国(19言語)で2,000紙を超える新聞に掲載されているらしい。

「暗示」の奇妙な効果

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原作ではP.264から始まる「暗示」の奇妙な効果と題された段落がそれ。わたしが暗示と訳したもとの英語は “affirmation” 。スコットさん彼自身、最初は「暗示なんて効果ないっしょ!」と否定的だったんだって。

でも、信頼できる人から試してみるようにすすめられて始めたところ、長期戦だけれど自己暗示していた内容が実現した!やり方は、とっても簡単。

「わたし、三橋ゆか里は、○○○○になります」。

○の部分に自分が目指すこと、なりたいものを入れて1日15回繰り返し書くだけ。アダムスさんが初めて暗示を試したとき、彼はこう書いた。

“I, Scott Adams will become a number-one best-selling author.”

彼は後にベストセラー作家になるわけだけれど、暗示を試すようになった時点ではまだ本を書いた事は一度もなかったし、ライティングの授業を受けたこともなかった。

彼が二度目に暗示を使ったのは、2005年から3年半、痙攣性発声障害によって声を失ってしまったとき。このときは、”I Scott Adams, will speak perfectly.”という一文をひたすら繰り返した。後遺症があって未だに完璧には話せないけれど、大幅に改善された。

暗示が効くであろう理由

スコット・アダムスさん曰く、暗示をかける具体的なやり方は大して重要じゃないとか。2つ目の暗示は、3年間のあいだ、「完璧に話してやるぞ」と絶えず自分の頭で繰り返すだけだった。重要なのは、自分のゴールに対してどれだけ真剣かつ本気でコミットしているか。

暗示が効く理由だと考えられることのひとつが、”reticular activation system”(網様体賦活系)。簡単にいうと、周囲がガヤガヤうるさい場所にいても自分の名前が呼ばれるとそれだけすーっと入ってくる現象のこと。心理学的用語では、カクテルパーティ効果と呼ばれるやつ。

アダムスさんが考えるに、人の脳には、今いる環境のすべての情報を処理する能力は備わっていない。むしろ、限られた情報量しか処理できない。そのため、情報に「フィルター」をつくることで対処してる。そして、人が何に注意を向けるかによって、このフィルターが決まってくる。その時々で、その人が一番エネルギーを注いでいるものが優先されるようにできているというわけ。

念じたり暗示たりって、当然、その裏にものすごい努力があって初めて意味があることだろうけれど、脳に話しかけるイメージで活用するのはありかもしれない。

ディルバート作者からのキャリアアドバイス

最後に、うんうんと頷いちゃうスコット・アダムスさんからのキャリアアドバイスがあったので訳して共有しますね。

努力をすれば、誰でも特定の領域のトップ25%になることができる。わたしの場合、アーティストと呼ぶには及ばないが、大半の人より上手に絵が描ける。また、平均的なスタンドアップコメディアン程度の面白さだが、一般の人より笑いが取れる。

絵が描けて冗談も書ける。これを組み合わせられる人は少数に限られる。これが”組み合わせ”の魔法だ。この2つが一緒になっていることが、わたしの仕事を希少なものにしている。

自分の希少価値を高めるためには、2つ以上の”そこそこイケる”を組み合わせること。そして、その組み合わせを”他の誰もやっていない”というレベルまで持っていくことだ。

彼がよく若者に対してアドバイスするのは、公衆の前で話す能力を身につけることだそう。スピーチの能力が一般の人よりあって、さらになんらか自分の得意分野があれば、それを組み合わせるだけで仕事やキャリアになるから。

んじゃ、今日はここまで。




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