これからの時代のペルソナは、「怠惰」で「平和ボケ」な「ディフェンス」な人たちかも

デスクに置きっ放しになっていた2017年春発売の「Cnet magazine」をやっと読んだ。読もう読もうと思っていたのに、今になっちゃって…。飛行機専用の出会い系アプリ「AirDates」(iTunesの評価が低すぎだけど)だとか、まあ、いろいろありますね。

なかでも特に興味深かったのが、ミレニアル世代とスマートホームについての記事。「アプリマーケティング研究所」の”女子大生にユーザに聞いてみた”系の記事を読んでもそうだけど、いろんな感覚が違いすぎて新鮮でした。

怠惰と平和ボケはいまも既にそうかもしれないけれど、”ディフェンス”になってしまうことについては個人的にも特に気をつけたいなと思う。詳しくは後ほど

お前、おれのビール飲んでない?

Cnet magazineの”Lessons from a clever apartment”

“Lessons from a clever apartment” という企画が面白かった。Cnetの編集部が、北米のケンタッキー州にあるルイビルにアパートを借りたそう。そして、そのアパートをIoTを含むあらゆる最新ガジェットで埋め尽くした。

そこに招待したのが、23人のミレニアル(18〜35歳)。アパートを見学してもらった上で、「スマートホームに求めること」について意見を求めたそう。どんなデバイスが欲しい?!どんな風に使う?!などなど。

まず興味深いのは、セキュリティカメラの使い方が、外部の侵入者より”中の人”を対象にしていること。ルームメイトがいる場合、セキュリティカメラを使って「ルームメイトが冷蔵庫にある自分のビールを勝手に飲んでいるかをチェックしたい」という回答が複数あったそう。

ミレニアルに限らず、ルームシェアをしている人にとっては”あるある”だったりするのかな?!

荷物が盗まれるよりマシ

image via. Flickr

スマートフォンを使って自宅の鍵を開閉できるスマートロック。その活用については、宅配会社との連携を望む声が聞かれた。不在にしていても荷物が受け取れちゃうから。

たしか、この使い方は日本でもすでに実験的な取り組みが始まっているし、こっちではスマートロック開発会社「August」などが試しているのだとか。

自分が不在のあいだ、スマートロックを使って”知り合い”が家に上がっているならまだしも、”赤の他人”はちょっと…と抵抗を覚えそうなもの。宅配業者さんは顔なじみだとはいえ、こっちは担当が変わる(特にUPS)ことも珍しくないし。

この点について不安じゃないの?と聞かれると、

「そうでもない。相手が誰かわかってはいるし、外に置いておいてパッケージが盗まれてしまうよりいいから」

とのこと。たしかにこっちは受け取りサインが必要じゃない場合(大半のものは必要じゃない)パッケージを外に置いて行っちゃうのよね。日本みたいに落とした財布が戻ってくる安全な場所ではないから、盗まれたくない気持ちはわかるけどさ。

ソファから立ち上がりたくない

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関連して紹介されているのが、2,000人のミレニアルを対象にした調査。その結果で意外だったのは、回答者の大半がスマートホームを不在時ではなく「家にいるあいだに便利に使うもの」として捉えている点。

全体の24%が、スマートホームで一番大切なことは”家のなかが自動化されること”だと回答した。音楽を手元にあるスマホで好きに再生したり、リモコンを操作することなく、ソファに座ったまま照明や温度を調整したり。

前述のガジェットまみれのアパートの例でも、ミレニアルの興味を一番引いたのは、スマートなドアベル(呼び鈴)だったそう。カメラとスピーカー搭載のドアベルで、ソファに座ったまま、スマホアプリを開くだけで誰が訪ねてきたのかがわかる。

たしかにスマートドアベルは、たとえば料理をしていて手が離せないときには便利。不在にしているあいだに誰が訪ねてきたのかがわかるのも便利だと思う。でも、彼らの場合、それ以前の場合の話で、ただ立ち上がるのが面倒ということみたい…。

To-Doを他人に任せるリアクション王

これはだいぶ前から始まっていることだから自戒の念を込めて言うのだけれど、何も考えずにテクノロジーを使っていると、気づかぬうちに受け身な「ディフェンス」になってる。”proactive”に動くんじゃなく、来たものに反応する”reactive” というか。

前述した「ソファから立ち上がりたくない」の例は身体的行動だから怠惰感が強いけれど、スマホアプリやウェブサービスも”自ら考えずに受け身でいる”ことが多いという点では同じ。

これについては、起業家でベンチャーキャピタリストの Chris Sacca(クリス・サッカ)が使った表現が印象的。

君のメールの受信箱は、世界中の誰もがアイテムを追加できるTo-Doリストだ。君の人生におけるチャレンジのうち、自ら課したものはどれだけあるだろうか?受信箱というツールでもって、他人にTo-Doを書くことを任せてはいないだろうか?

毎日にらめっこする受信箱にかんして、たしかにわたしたちは完全に受け身。職場の人、友人、たまたまブログを読んだという全く知らない人から次々に送られてくるメールに”反応”しているだけ。そりゃ、ただ反応しているほうが楽。自ら考えて行動したり選択したりしなくて済むんだから。

人が “リアクション王になっていく問題”は、メールに限った話じゃない。使っているすべてのサービスが、わたしたちにTo-Doを課してる。インスタグラム(Instagram)の写真やストーリーズもそうだし、Twitterの未読ツイートだってそう。

スマホを手にしたりPCに向かうとき、今やろうとしていることが自ら設定したTo-Doなのか、他人が追加したTo-Doなのかを問いかけるようにしてみようと思う。

P.S. こっちは “心の反応” だけれど、Kindleで読んだ「反応しない練習」は実践できるようになりたいと思える内容だった。読み返そっと。